MICKA BOUZ

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いきなり回想(4)

 この記事は、前記事(「いきなり回想」~「いきなり回想(3)」)の続編です。




翌日の仕事帰り、私は自宅の最寄り駅の2駅手前で下車し、
プリントアウトした地図を片手にスタスタと歩き出した。


......見つからない。
駅から徒歩1分って書いてあるのに。
焦って歩き回り、やっと見つけた時には予約の時間を少し過ぎていた。
気が付くと私の心臓は激しく鼓動し、呼吸も荒くなっていた。
手に持っていた地図は、手の汗を吸ってしっとりとしていた。
私は病院の前で深呼吸し、まだ仕事中であろう彼に電話をかけた。

  
  「お疲れ様です、マッハ(名字)です」←業務調
  「あ......はい、お疲れ様です」
  「今から病院行ってくるわ」
  「え?今どこにいてんの?病院って、今から......え」
  「終わったらまた電話するわ」
  「ちょっと待って、せめて一緒に行きたい」
  「えぇ?だってもう今病院の前やし。また電話する」


私は場所だけ伝えて電話を切り、もう一度深呼吸して病院の扉を開けた。
待合室には誰もいなかった。
診察室の中からかすかに人の声がする。
私は受付で名前を伝え、保険証を提出し、問診票を受け取る。
【既婚・未婚】の欄は、【未婚】に○を付けた。
【診断の結果妊娠している場合】の欄は、【中絶する】に丸を付けた。
問診票を提出すると、看護師はそれを一瞥してから、
「そちらに掛けてお待ちください」と無表情な声で言った。


待合室のソファに腰掛けると、視線を感じた。
壁に貼られたポスターの赤ん坊と母親だった。
私は恐ろしくなって、身を硬くして名前が呼ばれるのを待った。


名前が呼ばれ診察室に入ると、下半身に着けているものを脱いで診察台に座った。
冷たくて鳥肌が立った。
看護師が小声で何か言って膝にバスタオルを掛け、目の前のカーテンを引いた。
診察台が上昇すると同時に、足が自動的に開いた――内診。


  「8週目、3ヶ月に入ったとこやね」


私は震える声で返事するのが精一杯だった。
診察が終わると、医師は言葉少なに中絶の意思確認をしてから席を外し、
中年の看護師が中絶手術の説明をし始めた。


  ・中絶手術をする場合は前日処置を受けなければならない
  ・手術後は入院が必要だが当日中に退院できる


尚、手術の同意書に相手の男性の記名捺印が必要だが、
手術日までに提出すれば良いとのことだった。
つまり「今日処置すれば明日手術できます」ということ。
私はその日の処置は拒否し、同意書だけ持ち帰ることにした。
診察室を出て再び待合室のソファに腰掛ける。


  私は恐ろしいことをしようとしている
  堕ろしたらだめだ、絶対にだめだ


身体から血の気が引いてゆく感覚があった。
手足が冷たかった。


ごめんなさい!終わりませんでした......
次回は必ず完結させます!


というわけで、次回へ続く ε=ε=ε=ε=┏(; ̄∇ ̄)┛




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コメント


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げーーーっ!
これはハルカか?!
ハルカなのかっ?!
あーっ。
魚がーっ!
ちょっと見てくるわ!

クルル | URL | 2006年02月02日(Thu)19:15 [EDIT]


クルルさん

ぶははははははは!
コメント見て噴いてもたがな。
そうよ、これがハルカなのよー!
魚、無事かー?!

マッハ | URL | 2006年02月02日(Thu)19:21 [EDIT]


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